地方移住で知っておきたい5つのポイント。仕事や支援、補助金についてもご紹介!

都会で生まれ育った人の中にも、地方で生まれて進学や就職の為に都会に出てきた人の中にも、地方移住を考えたことのある人は多いのではないでしょうか?
地方移住を実現する為にはいくつかの壁がありますが、国や地方自治体が様々な支援を行っていたり、利用できる制度などがたくさんあるので、事前にチェックしておくことも必要です。
ここでは、地方移住をする際に知っておきたい5つのポイントについて紹介します。


地方移住に伴う仕事の問題

地方移住を考えたとき、最初にクリアしなければならない条件は仕事の問題ではないでしょうか?

最近は完全リモートで仕事ができる企業も少しづつ増えてきてはいますが、まだまだその企業数は少ないのが現状。
地方移住の為に、転職を考えている人も多いかもしれません。
そんな時は、大手転職サイトはもちろんのこと、地方移住や田舎暮らしを希望する人をターゲットとした求人サイトを利用すれば、数多くの求人が見つかるでしょう。
地方は都会に比べて賃金が安くなる傾向がありますが、住居の価格や食料品などの物価も安いのが一般的。
転職先を探す際にはそういった住環境なども考慮しながら、自分に合った仕事を探してみてはいかがでしょうか。

そして、地方移住を考える場合、企業などへの転職だけではなく、起業したり、農業を始めたりすることも視野に入れるべきかもしれません。
地方では、地域活性化の為に起業を支援しているところがあります。
こうした場所では、競争相手の多い都会で起業するよりも良い条件で会社を興せる可能性があるでしょう。
地方で起業する場合、地元のメディア(新聞や雑誌、TV局など)に取り上げてもらいやすいというメリットもあります。

また、農業は高齢化と後継者不足の為に、農家の後継ぎを募集したり、株式会社化をして人を雇用したりしています。
農業に興味がある人は、就農を目的とした求人サイトがあるので利用してみてもいいでしょう。


地方移住の支援や補助金制度について

政府が地方創生を推進していることもあり、地方移住の支援や補助金制度はたくさんあります。
そもそも、地方創生とは2014年に安倍内閣が発表した政策のひとつで、東京への一極集中を見直し、地方を活性化させることが目的です。
※地方創生とは?へ内部リンクを貼る
その為に、政府や地方自治体がUIJターン希望者へさまざまな支援、補助金を交付しているのでチェックしてみましょう。

まず政府は、地方で社会的起業を行う移住者に対し最大200万円の支援金を交付しています。
また、東京23区に在住または通勤していた人が地方移住して、就職または起業した場合、世帯では100万円、単身では60万円を上限とした支援金の受け取りが可能です。

地方自治体で行われている支援や補助金制度の中には、親の年齢や家族構成など一定の条件下で移住し、指定された期間住み続けると家と土地を譲渡してくれたり、新築費用や中古住宅の購入費用を援助してくれたりする制度もあります。

空き家バンクも各自治体が行っている移住者の住居探し支援のひとつ。
不動産業とは違い、営利目的ではないので安く住居を購入したり、借りたりすることができます。
自治体によってはリフォームの補助などを行っていることもあるので要チェックです。

そして、地方移住の支援は、住居に限ったことではありません。
自治体の公式サイトに移住者のための求人情報を掲載しているところもあれば、入学支度金や給食費無料といった子育て支援、医療費の補助などで移住を後押ししているところもあります。
これらの支援や補助金については細かな条件があるので、利用を考えている場合には公式サイトでしっかり調べておきましょう。


地方移住の人気ランキングと人気の理由

認定NPO法人ふるさと回帰支援センターでは、毎年地方移住の人気ランキングを発表しています。
それによると、2019年は、1位が3年連続で長野県、2位が広島県、3位が静岡県という結果になりました。
長野県は、宝島社が発行している『田舎暮らしの本』に掲載されているランキングでも、2004年以降16年連続で1位となっており、安定した人気の高さがうかがえます。
それぞれの県について人気の理由を探ってみると、1位の長野県は、北・南・中央アルプスをはじめとする豊富な自然が地方移住者を引きつけているといえるでしょう。
また、移住者の支援制度が充実していることも理由のひとつです。

これらの支援制度に関する情報はネットや書籍で広く拡散されているうえに、利用した人からの口コミによっても情報共有されています。
その為、まさに移住者が移住者を呼ぶ状況になっているといっていいでしょう。

2位の広島県については、中国山地と瀬戸内海に囲まれた豊かな自然と、政令指定都市である広島市へのアクセスなど、バランスの取れた環境が人気の秘密です。
他にも、広島県は地元発信の情報が多く、若者に人気があるという点も大きな強みでしょう。
ふるさと回帰支援センターのランキングでは、20代以下で堂々の1位、30代そして40代でも2位の人気を誇っています。

3位の静岡県は、東京へのアクセスの良さがポイントです。
地方へ移住するといっても、東京のオフィスに定期的に顔を出す必要があったり、たまには都会で買い物を楽しんだりしたいという人にとって、静岡県は地理的にも生活環境的にも条件の整った場所でしょう。
新幹線の停車駅が多く、長距離バスの便もいい静岡県は、全世代に人気のある移住地です。


地方移住を失敗させないために押さえておきたいこと

国を挙げて地方創生が推し進められる中、地方移住は必ずしも誰もが満足できる結果になるわけではありません。
仕事や生活環境、経済性など、生活に関する全てのことが思い通りになるとは限らないので、後悔しないような移住計画を立てることが重要でしょう。
それにはまず、情報集取が不可欠です。
イベントや相談会などに出向いて、できるだけたくさんの情報を集めましょう。
その際には、地方移住で成功した人の話だけでなく、失敗した人の話も聞くことが肝心です。
失敗談には、どこが想像と違ったのか、何が期待外れだったのかなど、移住前に再検討すべき情報がたくさん詰まっています。

そして、実際に地方移住する前には、現地に何度も足を運び、地方での生活を実際に体験してみるのがおすすめです。
地方によっては体験やお試しができるところもあるので活用してみるといいでしょう。

例えば、総務省が行っている「地域おこし協力隊」は、高齢化や人口減少が問題となっている地域で1〜3年の間地域おこし活動を行い、ひいては隊員がその地方に定住することを期待するものです。
この活動では、隊員の約6割が任地または近隣地域に定住しています。
逆をいうと、4割は定住していないことになるので、必ずしもみんなが地方での生活に馴染めるわけではないということかもしれません。

また、長野県では「おためしナガノ」という長野での生活のお試しと、そのための支援を行っています。
「おためしナガノ」では、IT関連事業の個人や企業が、6ヶ月間引っ越し代や交通費などの費用について、30万円を上限とする補助を受けられるほか、県が宿舎を提供するというものです。
こうした制度を利用することは、現実的な地方での生活に目を向けるのに役立つでしょう。


支援や補助金を上手に利用して地方移住を成功させよう!

都会の喧騒を離れ、自然豊かな地方で生活するのは多くの人の憧れ。
しかし、地方移住を成功させるためには、仕事を探したり、転居費用などを捻出したりする必要があります。
国や地方自治体では、支援や補助金の交付を行っているので検討してみるといいでしょう。
そして、地方移住の前には情報収集を徹底し、体験やお試し制度を利用して後悔しない移住生活を送れるようにすることが肝心です。


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